２００８年４月２８日（月）ミステリアスな寅ちゃん！

私が猫ちゃんを好きだったことを思い出させてくれたのは寅ちゃんでした。
私が小学生だった頃、私の家にはいつも犬と猫が何匹もいました。
犬は番犬用に！
猫はネズミ捕り用に！
大人も子供も犬も猫もみんな社会の一員として働いていた日本の高度成長期の真っ只中の頃でした。
父が自宅と同じ敷地に工場も経営していたので、広い敷地には犬が裏庭にいつも３，４匹はいましたし、猫もいつも３，４匹いました。
犬は外で番犬として、猫は家の中でよくネズミを捕っていました。
その猫ちゃん達を私は大好きで文字通り、猫可愛いがりしていました（笑）
時には無理やり抱っこしたりおんぶしたり、猫からみたらさぞかし迷惑だったことでしょう！
特に可愛がっていたのは三毛猫のミーコでした。
その子は私が学校から帰ってくる頃、いつも門の前で私の帰りを忠犬ハチ公のようにいつも待っていたのです。
私はその猫が大好きでした。

それから？十数年経った今、忘れていた想いを思い出させてくれたのが寅ちゃんだったのです。

寅ちゃんを初めて見たのは去年の愛ちゃん散歩の田舎道でのことでした。
１０月頃だったと思います。

最初は白い放置車の下に捨て猫と思われる人懐っこい白黒子猫ちゃんだけがいました。
アメリカ人のTさんが犬のチェス君を散歩させる時にご飯をあげていたのです。
しばらくすると茶トラの猫がどこからかやってきて一緒にご飯を食べていました。
それが野良猫の寅ちゃんでした。
まだ幼かった白黒猫ちゃんと違い、寅ちゃんはもう大人の猫で、白黒猫ちゃんのお兄さんのように一緒にいました。
愛くるしかった白黒猫ちゃんと違い、寅ちゃんはどちらかというとブチャイク猫ちゃんでした（笑）
２匹はいつも寄り添って、Ｔさんが毎朝運んでくれていたご飯を仲良く分け合って食べていました。

ところが去年の１１月１６日に白黒猫ちゃんが不幸にも車に轢かれて亡くなってしまったのです。
これは亡くなる前日の白黒猫ちゃんと愛ちゃんです。（２００７．１１．１５）

それからは寅ちゃんひとりで山の中で暮らしていました。
Ｔさんは引きつづき寅ちゃんにも毎朝ご飯を上げていました。
寅ちゃんはブチャイクながら、とても人懐っこく以前はだれかに飼われていたことをうかがわせていました。
寅ちゃんはいつもミャ～ミャ～泣いていました。
お腹を見せてナデナデして～もよくしてました。
これはその頃の寅ちゃんです。（２００７．１１．２３）


寅ちゃんは健気に冬の寒さにも耐えて、Ｔさんの毎朝のご飯のお陰で生き延びていました。
でも今年に入り、何度も雪が降る寒さで寅ちゃんは見る見るうちに元気を失っていました。
そして１月末に会った時は目やにで目がくっついてしまって可愛そうな状態でした。
そして呼びかけてもじっとしたまま動かずに崖の上でうずくまったままの寅ちゃんでした。

そんな寅ちゃんを見ていると私はいてもたってもいられなくなりました。
どんなことがあっても寅ちゃんを助けてあげようと思ったのです。
そして一時預かりのお家をＨさんに相談すると心よく引き受けて下さったのです。

そしてついに２月５日に弱っていた寅ちゃんを崖の上から救助することができたのでした。
もちろん私ひとりではできません。
エミリさんの力強い協力があってこその救助でした。

これは救助されて一時預かりをしてもらっていた時のケージの中の寅ちゃんです。
救助されて１６日後で安堵感はあったもののまだ不安さが残る寅ちゃんです。
（２００８．２．２１）


そしてまだ里親様が見つからないまま、二番目に別のＨさんが一時預かりをして下さいました。
同じ一時預かりでも外のケージから温室の中のケージに格上げになった寅ちゃんです（笑）
ケージをお掃除する時に寅ちゃんをケージから出してあげるとルームランナーの上でストレッチなどしている寅ちゃんです（笑）

こうして寅ちゃんは段々リラックスしてきてＨさん宅の一時預かりの最終日の５日前にはケージから脱走したりして、やんちゃぶりを発揮していたのです。
けれどもその時はまだ寅ちゃんの里親様候補は誰も決まらず寅ちゃんの行く手は前途多難でした。

つづく

＜あの頃の愛ちゃんと寅ちゃん＞
愛ちゃんと、山暮らしの野良ちゃん時代の寅ちゃんとのツーショットです。
「あの猫ちゃん、可哀想なの、助けてあげてなの！」と言いたげな愛ちゃんです。




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